口細青鰻とは?

北陸、福井県の若狭湾に生息す「口細青鰻」は、旨味が力強い幻の鰻と言われています。
若狭湾にはリアス式海岸が続き、山から豊富な栄養が流れ込む複雑な形をした五つの湖を有する三方五湖の中で、最も内陸側の三方湖で育まれる口細青鰻が、特に良質であると有名です。

幻の鰻

川から流れ込む山の栄養分が豊富なため、鰻の好物であるゴカイや手長エビなどが多く生息しています。
そして、「口細青鰻」は、ゴカイや手長エビなどの柔らかい餌を食べているから、顎が発達せずに口が細いという幻の鰻なのです。

それに加え、水深1.5mほどの湖底は柔らかい泥地であり、鰻の居住環境としては申し分ないのです。

三方湖の「天然」も稚魚放流されて育ったもので、現在、海からの遡上はほとんどなく「非常に青い」天然の口細青鰻は幻になってしまいました。

三方五湖の伝統的な筒漁

五つの湖から構成される三方五湖は、湖ごとにそれぞれ塩分濃度、水深、湖底の質が異なり、そこに生息する魚介類も異なることから、湖ごとに漁獲される魚介類は異なります。

最も鰻の成長に適した環境を持つのが、内陸側に位置する三方湖です。

三方湖では、獲りすぎを防ぐため、伝統的な筒漁を採用しています。

筒の両端が開いたままの1mほどの塩ビパイプを3本セットにして沈めておき、そこにぬるりと入って休んでいる鰻を捕まえるというシンプルなものです。

気づかれないようにそっと持ち上げ、網を構えて傾けると泥と鰻が滑り出てきます。

三方湖の鳥浜漁業協同組合では、250g以下の鰻は逃がすのがルールです。

福井県若狭湾三方湖のうなぎ専門店

うなぎ淡水

  • 福井県三方上中郡若狭町鳥浜127-10
  • (営)11:00~13:30
  • 1984年開店。口細青鰻は8500円~、一本焼きは時価。天然鰻があるかどうかは漁次第のため予約不可だが、あれば、予算に応じてサイズを相談できる。

うなぎや源与門

  • 福井県三方上中郡若狭町三方52-6
  • (営)11:00~13:30
  • 1932年開店。天然鰻を使った゛真蒸し重″は8000円。裏メニューに、頭付きの一尾丸ごとを使った特重もある。天然鰻は、冬眠期に入る直前の11月末頃まで。

うな祐

  • 福井県三方郡美浜町金山37-28
  • (営)11:00~15:00
  • 2022年開店。 300 g以上の天然鰻を使った鰻重8500円。天然鰻は漁次第のため、問い合わせを。

口細青鰻ではなく「青うなぎ」のネット通販

うな富士

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